和の香について

和の香では「ハレの日の装い」をコンセプトに、各種着物レンタルを承っております。
私のお着物との思い出は、幼い頃に遡ります。お正月は家族で着物を着て出掛けたり、僅かながらも母や祖母の着物を染め直したり、京都に行って着物を誂えてもらったり。。そんなお着物たちが大好きで、大切にしていました。着物を着た時のどこか晴れ晴れしく、少し背が伸びる、凛とした感じも好きでした。
大人になり、お仕事をする中で出逢った、アンティークのお着物たち。
また、”アンティーク”とではいかないまでも、”昔きもの”とよばれる少し古いお着物の持つ独特の存在感と、大胆かつ繊細な柄行きや色彩。日本人の絶妙なバランス感を宿す美しさに次第に惹かれていきました。
元々はオーダーウェディングドレスのお店としてスタートしたBLENDAですが、そんな好きが高じて、少しずつ婚礼のお着物を扱う様になり、目に留まった素敵なお着物たちを、ついつい集めているうちに、次第に種類も増えていきました。 過去の婚礼のお客様からのご要望もいただいて「いずれ七五三や成人式にもお応えしたい」とお着物のみを取り扱う姉妹店にまで成長しました。
「和の薫漂う雰囲気を」。
そんな想いで「和の香」と名付け、はじめはBLENDAの中に小さなスペースを設けました。
今では皆様にお目にかける程の点数になりましたので、数に限りはございますが、ぜひお手に取っていただけますと幸いです。 お着物に袖を通した時のお客様の笑顔は本当に素敵です。「日本人でよかった」というお言葉も幸せに感じます。
皆さまの大切な人生の「晴れの日」に、ぜひ私たちが大切にしているお着物たちがお役に立てますことを願っております。
 

和の香 佐野桜子

職人の技

息を吹き返す

蘇らせる人。

昔のお着物は意匠(デザイン)も素晴らしさはもちろん、正絹の生地そのものの艶やかさ、染め、刺繍、絞りなど、その高い技術の粋に、見惚れてしまいます。ですが、一方で時代ものゆえに、常に補修が必要です。古き良き技術を蘇らせるのもまた、現代の匠の技なのです。修復不可能となったシミや色褪せも、当時の色そのものから再現し、一筆ずつ柄を描いて再現していくという「一級染色士」の確かな技で、お着物たちが息を吹き返し、晴れの日を待つのです。

大切に一針一針

心を込めて。

和装のお直しも和の香の職人が一針一針心を込めて行います。ほつれた刺繍を絹糸で直し、痛んだ生地は芯を貼って補強します。勿論古いものゆえ、限界もありますが、補修に手間を惜しまず、一日でも長く“お着物の美しさ”を保って、大切に繋いでいきたいと考えています。

ちょっとひと工夫

和の香のテイストを。

古いお着物には、ちょっと差し色の小物をコーディネートに加えたり、お子様のお着物には手作りのつまみ細工の髪飾りを合わせてみたりしています。 七五三のお被布飾りになかなか気に入るものがない時は、古布で被布飾りを作ってあしらってみるととても可愛らしく、和の香アレンジを楽しんでいます。

個性に合わせて

大切な日のために。

ただ着物を着る、という行為だけではなく、お衣裳選びの楽しさや、誰かと選ぶお衣装の思い出も大切にして頂きたいと思っています。そして私たちもお召しになる日を想像しながら、それぞれの個性とシチュエーションに合わせ、お衣裳のコーディネートをさせて頂きます。